毘式四十粍機銃

存速と飛翔時間

推定命中率

対空戦闘


「二十五粍ガー」「中距離ガー」「高角砲の死角ガー」
様々な御意見の存在は、管理人も承知している。

この銃は弾道不良等の故を以て、性能不良を以て、次世代新鋭兵器たる25ミリ機銃に交換されたのである。
いくらなんでも格下のはずの25ミリ銃に、しかし確実に劣ると看做された、この登場が早すぎた大口径機銃の性能や如何に。

砲弾存速と飛翔時間

要目
砲弾直径 40mm
砲弾重量 900g (炸薬量71g)
砲口初速 600m/s
発射速度 100発/min (実用持続 約60発/min)
砲架形式 単装
射撃指揮 銃側

毘式四十粍機銃
      存速と飛翔時間

距離をきっちり指定された目標以外は撃ってはいけない!と思えるほどにレンジが狭い。
言うまでもなく、その原因は低初速である。
ただしそれなりの砲弾重量ゆえか、音速限界までが意外に遠いところは注目である。



推定命中率

毘式四十粍機銃 推定命中率

本図の出来上がりを見るなり、何か間違えた!と反射的に見直してしまった程に、なんともショボくれた曲線だ。
だが、当サイトの計算方式では、どうしてもこの結果になる。
これも低初速が全ての原因である。


毘式四十粍機銃 命中帯

当サイトでは必中圏と看做すハズであった弾道高さ2m、命中距離700m付近において、推定命中率が早くもヒトケタ寸前。
ここでも低初速が足を引っ張っている。
1940年代前半に焦点を当てている当サイトにおいては、とにかく残念な性能である。

とはいえ本銃は、大口径全自動火器なるバケモノじみた代物が技術的に確立する以前の、いわば開発黎明期にあたる製品ではなかったか。
ならばこの"?"な性能は、ある意味、必然であったとも言えるかもしれない。
それに、20年代や30年代初め頃の飛行機なんてものは、40年代から見るならエラク牧歌的なものであったのだ。



対空戦闘イメージ

毘式40ミリ vs
      SBD急降下

「對空兵器トシテノ価値極メテ少ナリ」

なるほど、酷評が聞こえてきそうな本図の出来栄えである。

仮にダグラス艦爆が、定石通りに高度600m付近で投弾するならば、命中しそうな範囲にとらえた途端に投弾されてしまう。
仮の仮に音速限界から内側全てを"必中エリア"と解釈しても、射撃可能な時間は欲目に見ても僅かに5~6秒間だ。

発射速度自体が毎秒1発程度だというのに。

投弾前の命中可否云々以前に、事実上何もできそうにない、という大問題が本図からも窺える。





ボ フォース40mm機銃

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