ボフォース40mm機銃

存速と飛翔時間

推定命中率

対空戦闘のイメージ

WW2では両陣営において数多使用され、「最も多くの敵機を撃墜した」とも謂われる。

太平洋戦線においては、昭和17年後期頃より米海軍艦艇に遍く搭載され、日本軍機相手に恐るべき威力を発揮した。
米海軍の戦争費用、そのずいぶんな部分をこの40mm弾薬費に充てたようだ。
文字通り湯水の如く猛射したのである。撃墜実績が多いのは、ある意味当然ともいえる。

ともあれ、現代においてもなお活躍を続ける傑作機銃を当サイトなりに考察する。

砲弾存速と飛翔時間

要目
砲弾直径 40mm
砲弾重量 900g (炸薬量67g)
砲口初速 881m/s
発射速度 約120発/min (実用持続 約80~90発)(4発クリップ連続装填)
砲架形式 単装・連装・四連装
射撃指揮 Mark51GFCS

ボフォース40mm機銃
      存速と飛翔時間



推定命中率と命中帯

ボフォース40mm
      推定命中率

比較的重量のある砲弾と、900m/s近い高初速ゆえの伸びのある曲線となった。
例えば推定命中率50%であれば、25mm機銃の1,400m未満に対し、本銃は1,800m超。
より高い命中威力を保ったまま、より遠距離へ火力を送り込める可能性を持つことが窺える。

ボフォース40mm弾道高さ

「対空戦闘必中射程」つまり弾道高さ2mの命中距離は約960m。これは25mm機銃とほぼ変わらない。
「対空戦闘有効射程」つまり命中帯長さ100mならば、1,650~1,750mとなり、25mm機銃を上回る。

なお実際の40mm機銃の主な交戦距離は、およそ1,700~1,800m程度だったようである。
で、あるならば、本図にも相応の妥当性を見出せるのではないだろうか。



対空戦闘のイメージ

ボフォース40mm機銃 九九艦爆急降下

九九艦爆との闘い。
実戦ならば現在距離3,000mに迫るあたりから撃ち始めるのだろうか?

当サイトにおける対空戦闘有効射程(緑色の実線)から投弾までは約8~9秒間程度。
高仰角により発射速度は鈍りがちになるかもしれないが、それでも一門あたり13発前後は撃ち出せるだろう。
四連装銃架であれば、一基あたり50発程度となる。

上図距離における推定命中率は60%以上。対空射撃なので10分の1としても6%。
当サイトにおいては、これを単純に命中率とは解釈しないのだが、しかし、命中を期待してもよい程度の範囲であろう。

Mark51方位盤の照準が据わってまともに当たり始めようものなら、文字通り粉砕してしまうかもしれない。
連装二つを狭い間隔で配した四連装銃架は、そう思わせるだけの視覚的インパクトがある。
少なくとも管理人には、そのように感じられるのである。

なお有効射高は約1,400m程度である。


ボフォース40mm機銃 彗星急降下

彗星艦爆との闘い。
対空戦闘有効射程(緑色の実線)から投弾までは約7秒程度。
一門あたり10発前後を撃ち込めるであろうか。
四連装であれば一基あたり40発前後。
当然だが、的の突入速度が上がれば上がるほど射撃時間は短くなり、戦闘はより困難なものとなる。

相手は"一発喰らえばたちまち火達磨"と今も評判の日本軍機だ。
しかし実際には、40mm弾の一発二発命中如きで早々墜ちるもので無いことは、実に歴史が証明してい る。
大威力で定評ある40mm機銃だが、どうやら必ずしも楽な話ではないようだ。



エリコン20mm機銃

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